会社の方向性について

この記事では「会社の方向性について」お話ししたいと思います。

なぜ、この話をするのか

  1. 拠点がバラバラなため細かい情報が行き届いてない可能性があるため
  2. 言語化することで整理されるため
  3. 私自身、社外の人と話すと何目指してるの?一貫性なくない?シナジーなくない?とか色々言われるため

会社の存在意義や行動指針や大事にしたい価値観

この会社はグランドラインを目指します!と分かりやすく提示できれば、良いのですが、、現在4つの事業がありそう示すのも難しく、より大きな枠組み(上位概念)である存在意義(Mission)から順番に説明していきます。

MBA(経営学修士)の授業でも、ネットで見る記事でもこのようなピラミッドが出てきますよね。
よく見る公的に使われているからと言って、これが正しいかどうかは考える必要があります。
(素直にまずは使ってみる精神は素敵です😄)

PEST分析やマーケティングミックスやマッキンゼーの7Sなど世の中にはフレームワークがたくさん存在しますが、前提が異なるのに思考停止で使うと間違った結論になることもあると思いますので、なぜこのピラミッド構造なのか?と疑う事は健全な批判的思考(クリティカルシンキング)として大事です。

経営理念とは?

なぜあなたの会社は存在するの?何のための会社?存在意義は?
どれも同じ問いです。
こういった問いに答えるのがMissionであり理念になります。

ビジョンとは?

その会社や事業が向かう方向です。
存在意義が分かれば、具体的にどの方向へ進むの?という問いが出てくると思います。
その問いに答えるのがVisionになります。

戦略とは?

方向が決まると、そのVisionや目的や目標に対して、今のリソースをどのように活用して達成するのかを考えるのが戦略です。
つまり、戦略を立てるためには、目標とリソースが明確になることで戦略を決めることができます。

戦術とは?

戦略に沿った具体的な作戦です。
例えば、ビールの市場シェアを4割取る事を目標として、100名の従業員で達成をするためには、まず戦略として営業網(流通チャネル)が大事なのか、生産量や生産原価や販売価格が大事なのか、webでの認知が大事なのか。どこにどれだけのリソースを投下・配分(アロケーション)する事を考えます。(この際に競合情報もとても重要になります。)
戦略が決まれば、流通チャネルでは、代理店をたくさん作って販売網を広げるのか、大手飲食チェーンから営業して開拓していくのが良いのか。webでの認知は、SNSから認知を広げることが有効なのか等、具体的な戦い方を決めるのが戦術になります。

以上のように上記のピラミッドは、抽象的な理念から具体的な戦術へと一貫性を持って取り組めると思います。
一貫性が必要かどうかの議論もあり、ケースバイケースだと思います。
理念がなくても市場から支持されて大きな規模になった会社もあると思います。あくまでもみんな同じ信念を持って同じ山を目指した方が問題が起きにくいし良いよねという事だと思います。

売上が立っていない創業初期に、社名を考えロゴを作成し、HPにお金をかけ、Tシャツを作り、理念を考え、結局売上もそこそこで小さく運営している会社はゴロゴロいます。
顧客への価値提供にリソースは割くべきという商売の基本原理から考えると思考停止していると言わざるを得ないでしょう。

本題

長くなりましたが、今の時点で考える会社のMissionは、
プロフェッショナルの追及と社会に感謝される事を行う“です。

僕個人として、「社長になりたい!」と思ったことがなく、社会に対して少しでも貢献して良い行いをしたいという思いがあり、個人プレーよりチームプレーが好きで、ゲームのように問題をクリアしていきたいと思っています。
お金も欲しいですし、遊びも好きですし、細々した欲求は存在するので、ガンジーの如く利他の心1本という境地にはまだ到達しておりません。

プロフェッショナルを追求というのは、いわゆる”しごでき”(仕事できる人)です。
仕事できる人ってカッコ良いですよね。様々な場面で適切に対応することができて周りからは「助かるー!」と、感謝されて信頼されるじゃないですか。
でも何でもできる完璧な人はなかなかいなくて、そんなことしようとすると、しんどいです。だからこそ、自分が貢献できる何かを作る。
それがプロフェッショナルの追求です。
「私はあれはできないけど、これはできる。」というのを身につける事です。

もう一つの社会から感謝される事を行うというのは、納税が社会貢献とか稼いでいるから社会にも貢献しているという意見もありますが、結果論の話ではなく、入り口としてどうやってお金を稼いでいるかも重要だと思います。
良い商売と悪い商売の線引きはとても難しいので、この辺は議論すべき点でだと思います。
長期的に見るのか、間接的に見るのか、見方や捉え方によっても変わります。
とはいえ、感謝されるような事をしたいです。その方が気持ちいい。
騙してお金を稼いでも、気持ちよくない。後ろめたい気持ちを持ちながら仕事するのは不健康ですからね。
しかし、現実はもっと複雑で生きるために騙すなど、一概に言えない場面も。(本質的な問題を捉える事が大事)

Visionは事業ごとに特性が違うので、事業Visionを年商5~10億あたりで決めていくのが良いと思っています。Missionに沿っていれば良いと思います。
崇高なVisionを掲げてそれ通りになる会社はおそらく1割以下と考えると、必要条件ではなく十分条件であり、事業部に組織ができてきた際に、どこに進めば良いんだ?と声が上がってきた時はVisionを策定しましょう!

Value(組織の行動指針や価値観。言い換えると、社会に対してどんな基準を持って行動するのか)は、以下3つ。

  1. 顧客思考 
    獲得単価より生涯価値に目を向けよう
  2. 長期目線 
    今成果を出すためのアクションを続けた先にある未来と、
    未来こうなったら良いと考えてから行う目の前のアクションは異なることも。あるべき姿を考えよう。
  3. 成果主義
    歴が長いではなく、業界に詳しく顧客に詳しく具体的な価値を出そう

しごでき人材はおそらくこの3つは抑えてると思います。
こんなこと書いてますが、これに絞られる必要はないと思います。何か立ち止まった時に、迷った時に振り返る程度で良いと思います。
進んでいる時は進み、止まった時に振り返ってもらえたら。

根拠もなく立てた目標売上に到達するために無茶な営業で顧客をたくさん開拓するより、信頼を積み重ねて紹介だけで拡大する方が負担は少ないですし営業で取ることではなく、顧客の課題を解決するのが役目ですし(1点目)、
“見栄”に捉われるより芯をもって目の前のやるべきことを淡々とこなしている人の方がカッコ良いですし(2点目)、
なんか偉そう/凄そうとか、長くいるからとか、周りと比べてどうとか相対的に地位を比べるより、具体的な成果を挙げた人が評価されるべき(3点目)なんじゃないかと思っています。

結局、方向性は?

上記で伝えたことが前提であり、ここでようやくタイトルの話を説明することができます。

現在の事業を運営しつつ、チャレンジできる状態を維持して打席にいつでも立てるようにする

新規事業を挑戦した結果の期待値は、”失敗”です。
基本は失敗です。これは紛れもない事実だと思います。
しかし、アップサイドは青天井なのです。
だからこそ、リスクマネーを供給するVCが存在しますし、政府もスタートアップ5ヵ年計画を提示してます。
アップサイドが青天井なので、1本でも当たれば全部ペイする考えです。

夢や志は大事ですが、期待値は失敗なので、データやファクト(事実)を直視し現実を見ることが本当に夢を叶えるためには大事です。
ある時、月商3,000万円の事業が翌年300万円になる事もありますし、スモールでコツコツして運営してきた事業がある時から爆発して主幹事業になるほどの規模になる事もあります。
だからこそ、何度もチャレンジできる状態を作り、プロフェッショナル人材を生み出し、攻めるチャンス(機会)が訪れた時のために準備しておきたいのです。
商売は人・もの・金ですから、これを質・量ともに積み上げていけば、時代の変化にも即時に対応できるようになると思います。
もちろんデメリットも存在します。リソースを集中した方がもっと伸びるんじゃないか?とか。
選択と集中は上手くいく前提では有効で、分散と集中はトレードオフなので、フェーズによって最適に選択・意思決定する事が大事だと思います。

VCから数億円調達して、事業一本でホームラン打つのは、怖いです。
失敗して再起不能になる人もいます。メンタル面の問題は解決するのが非常に大変で難しいです。
競合がいる限り、人には感情がある限り、問題は尽きることのないので、仕組みや構造で何とか良い状態に持っていきたいと思っています。

生産性を高めて、みんなの報酬を徐々に上げていけるような状態にして、稼いだお金は、資産性のある事業に投資し、それによってまた利益を上げて、次は大きな投資をしてまた稼いでを繰り返すという経済活動を通じて、IPOができるような事業を生み出せたら、株式市場からお金を集めて社会的に必要となる事業に成長させ、社会的信用のある会社にできたら良いなと思っています。

絵を描くのは簡単です。絵に描いた餅にならないように、目の前の課題をひたすらクリアして、1ヶ月に一回など俯瞰してみて、「お!攻めるタイミングがきたな」と思えたらしっかりとロードマップを引いてみんなに共有したいです。

P.S.
IPOできる事業をしたいのと言われると、YesですがOnlyではありません。
店舗事業の延長でリゾート事業なんかもやってみたいですし、スモビジをたくさんするのも面白いと思います。
分社化・買収・売却と、選択できるオプションはたくさんあります。
2期目が終わった小さな会社で、まだまだ赤ん坊です。
赤ん坊が社会人になる自分を想像し得ないように、まずは必死に生きることが今やるべきことだと思っています。

最後に、情報格差が大きかった昭和から令和なるまでのこの表現が言い得て妙だなと思いましたので、引用してみました。

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